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日本人の腸内細菌は世界と同じ?
腸活と聞くと、ヨーグルトや乳酸菌飲料、サプリメントなどを思い浮かべる方は多いかもしれません。
もちろん、そうした食品を取り入れることも、腸活のひとつの方法です。
でも、世界中の人に同じ腸活が合うとは限りません。
私たちの腸内細菌は、毎日食べているもの、暮らしてきた地域、昔から受け継がれてきた食文化とも深く関わっているからです。
では、日本人の腸内細菌にはどのような特徴があるのでしょうか。
今回は、日本人の食文化と腸内細菌の関係から、腸活を考えてみます。
腸内細菌は、食べてきたものの影響を受ける

私たちの腸の中には、たくさんの腸内細菌がすんでいます。その種類やバランスは、誰もが同じではありません。
毎日の食事、年齢、生活習慣、住んでいる地域など、さまざまな要素が関わっています。
たとえば、肉や乳製品をよく食べる食生活。
豆類や穀物、野菜をよく食べる食生活。
海藻や発酵食品を日常的に食べる食生活。
こうした食べ方の違いは、腸内細菌の特徴にも関係していると考えられています。
日本人の腸内細菌には、世界と違う特徴がある
2026年に発表された東京大学・東京医科大学などの研究では、日本人5,000人以上の腸内データを、世界36カ国・25,000人以上のデータと比較し、日本人の腸内細菌の特徴を調べています。
その中で報告された特徴のひとつとして注目したいのが、海藻との関係です。
この研究では、海苔やわかめなどの海藻に含まれる成分を分解する酵素遺伝子が、日本人の約90%で検出されたと報告されています。
昔から海藻を食べてきた日本人の食文化と、腸内細菌の特徴には、深い関係がある可能性が見えてきたのです。
和の食卓には、腸内細菌と関わる食材が多い

日本の食卓には、腸内細菌と関わりの深い食材がたくさんあります。
ポイントは、「菌をとる食材」と「菌のエサになる食材」の2つです。
菌をとる食材としては、味噌、納豆、漬物などの発酵食品があります。
一方で、菌のエサになる食材としては、海藻、野菜、豆類、きのこ、穀物など、食物繊維を含む食材があります。
腸活というと、つい「菌をとること」だけに目が向きがちです。
でも、腸の中にいる菌が元気に働くためには、菌のエサになるものを日々の食事からとることも大切です。
そう考えると、和食には、菌をとることと、菌のエサをとることの両方を、日常の食事に取り入れやすい良さがあります。
これが日本人の食文化と腸内細菌から導き出されたのが”和の腸活”という考え方です。
“和の腸活”は、特別な健康法ではない
昔から食べてきた和の食材を、腸内細菌の視点から見直してみましょう。
たとえば、味噌汁。
味噌は発酵食品であり、具材にわかめやきのこなどの食物繊維を含む食材を選べば、「菌」をとることと、菌の「エサ」をとることを「ひとつの汁物」で実現できます。
納豆も、和の腸活に取り入れやすい食品です。
納豆は発酵食品であり、大豆由来の食物繊維も含まれています。
さらに、ひじきなどの副菜を添えれば、食物繊維を含む和の食材も取り入れやすくなります。
どれも、特別な食事ではありません。
でも、腸内細菌の視点で見てみると、昔ながらの日本の食卓には、腸活につながるヒントがたくさんあることに気づきます。
流行よりも、自分の食文化に合う腸活へ
腸活において大切なのは、自分の体に合うこと。そして、毎日の食事の中で続けやすいことです。
ヨーグルトを毎日続けていても思ったようなすっきり感につながらない方や、乳製品が体に合わないと感じる方は、別の選択肢に目を向けてみてもよいかもしれません。
日本人が昔から親しんできた和の食卓には、発酵食品や食物繊維を含む食材が多くあります。
私たちにとって、暮らしになじみやすく続けやすい腸活の形ともいえます。
いつもの食卓を、腸内細菌の視点で見直してみる

味噌汁や納豆ごはん、海藻を使った副菜など、身近な和の食事にも、腸内細菌と関わるヒントがあります。
まずは、いつもの食卓を少し違う視点で見直してみること。
「これは菌をとる食材かな?」「これは菌のエサになる食材かな?」
そんなふうに考えてみるだけでも、日々の食事の選び方は少し変わってきます。
次回は、その中でも特に注目したい海藻と腸内細菌の関係について、もう少し詳しく見ていきます。