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新学期前に整える、脳の土台 第2回|脳を支える栄養のはなし

脳は、何からできている?
第1回では、育脳とは「発達のタイミングに合わせて土台を整えること」だとお伝えしました。
では、その“土台”とは何でしょうか。
生活リズムや睡眠を整えることも、もちろん大切です。
でも、もうひとつ見落とせないものがあります。
それが、脳の材料になる栄養です。
脳は、特別なものでできているわけではありません。
毎日の食事からとる栄養が、そのまま脳の材料になっています。
今回は、脳を支える栄養について、やさしく整理してみましょう。
脳の半分以上は「脂」

少し意外に感じるかもしれませんが、
脳の半分以上は脂質でできているといわれています
脂と聞くと、
「できれば控えたいもの」という印象を持つ方もいるかもしれません。
でも、脂には種類があります。
DHAやEPAといったオメガ3脂肪酸は脳の神経細胞をつくる材料のひとつ。
たとえば、先生の話を聞いて「なるほど」と理解する。
こうした働きは、脳の中で情報がスムーズにやりとりされることで成り立っています。
DHAやEPAは、その“やりとりの通り道”をしなやかに保つ材料のひとつと考えられています。
神経細胞の膜をやわらかく保つことで、情報が行き来しやすい状態を支える脂質です。
もしこうした脂質が不足しやすい状態が続くと、
・集中が続きにくい
・学んだことがうまくつながりにくい
こともあるといわれています。
DHAやEPAは、体の中でほとんどつくることができない栄養素。
だからこそ、日々の食事から少しずつ取り入れることが大切です。
神経の土台は「たんぱく質」

脳の中で情報を伝えている神経細胞。
その主な材料は、たんぱく質です。
覚える、考える、集中する。
こうした働きも、神経細胞どうしのやりとりによって成り立っています。
ここで大切なのは、たんぱく質の「量」だけでなく「質」にも目を向けることです。
たんぱく質は、アミノ酸という小さな部品からできていて、その中には体の中でつくることができない「必須アミノ酸」があります。
脳の働きを支えるためには、この必須アミノ酸がバランスよくそろっていることが大切です。
その目安になるのが「アミノ酸スコア」。
100に近いほど、必要なアミノ酸がバランスよく含まれているとされています。
卵や肉、魚、大豆などは、アミノ酸スコアが高い食品の代表です。
もちろん、ひとつの食品だけに頼る必要はありません。
いろいろな食材を組み合わせながら、 “バランスのよいたんぱく質”を意識することが大切です。
脳はエネルギーをたくさん使う臓器

脳は体重の約2%ほどの重さですが、全身のエネルギーの約20%を使うといわれています。
とくに新学期のように、新しいことを覚えたり、人間関係に気をつかったりする時期は、
思っている以上にエネルギーを使っています。
「最近なんだか疲れやすい」
「帰宅後、ぐったりしている」
そんな様子も、脳をフル回転させているサインかもしれません。
主食だけでなく、脂質やたんぱく質、ビタミンやミネラルを組み合わせること。
それが、安定して脳が働ける状態を支える食事の基本です。
栄養が偏ると、どうなる?

脳の栄養が偏ると、本来持っている力を発揮しにくくなることがあります。
たとえば、
・朝ぼんやりしている
・集中が続かない
・疲れやすい
こうした状態は、生活リズムや睡眠だけでなく、食事のバランスも影響している可能性があります。
次回は「集中力と鉄」のはなし
脳を支える栄養は、ひとつではありません。
次回は、その中でも「鉄」に注目してみます。
脳を支える栄養のひとつひとつを、やさしく整理していきます。