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冬の体調管理に寄り添ってきた、板藍根という植物の話

冬になると、体調管理のために「何か取り入れたほうがいいのかな」と考えることはあっても、具体的に何を選べばいいのか、迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。

特に、忙しくてなかなか休めないときこそ、日常の生活に無理なく取り入れられる方法で、予防できたらうれしいですよね。

そんな中で、長いあいだ冬の体調管理を意識する人たちに選ばれてきた植物があります。
それが「板藍根(バンランコン)」です。

この記事では、板藍根とはどんな植物なのか、そしてなぜ生活の中で親しまれてきたのかを解説していきます。

予防は「生活」だけでなく「食」からも考えられてきた

前編では、インフルエンザ予防の基本として、のどや鼻の乾燥を防ぐこと、冷えや生活リズムに気を配ることなど、日々の生活習慣が大切であるというお話をしました。

こうした考え方は、実は昔から変わっていません。
人々は、生活を整えるだけでなく、日常の食の中にも、体調管理のヒントを見つけてきました。

板藍根も、そうした「暮らしの中の選択肢」のひとつとして、長いあいだ取り入れられてきた植物です。

板藍根とは?昔から使われてきた理由

板藍根(ばんらんこん)は、アブラナ科タイセイ属の植物であるホソバタイセイの「根」の部分を指します。

中国や東アジアで、古くから親しまれてきた生薬のひとつで、歴史をさかのぼると、中国の古代医薬書にもその名が記されています。
長い年月をかけて、人々の暮らしの中に取り入れられてきた素材であることがわかります。

薬草であり、染料でもあっためずらしい植物

板藍根の特徴のひとつが、薬草でありながら、藍染の原料とも深い関わりを持ってきたという点です。

板藍根のもととなるホソバタイセイは、葉の部分が、古くから藍の色素を得るための染料として利用されてきました。
その染料を扱っていた藍染職人たちが健康だったことから、次第に植物そのものにも注目が集まり、根の部分である板藍根が、生薬として使われるようになったといわれています。

こうした背景から、「藍職人は病気知らず」という言葉も生まれたとされています。

寒さに強く、限られた環境で育つからこそ

板藍根は、寒さに強い性質を持つ植物でもあります。
14〜15世紀には、ドイツなどの寒冷地で栽培されていた記録があり、現在は中国の河北省や江蘇省など、限られた地域で主に栽培されている希少な植物です。

寒さや厳しい環境に耐えながら育つその特性から、板藍根は、冬の体調管理を意識する季節に選ばれてきた素材として、人々の暮らしの中に取り入れられてきました。

体調管理で大切なのは『続けやすさ』

板藍根は、 「体調を崩したときだけ使う特別なもの」ではなく、
冬場や乾燥しやすい時期に、日常の延長として取り入れられてきた存在です。

漢方の本場である中国では、板藍根を煎じてお茶のように飲んだり、その煎じ液でうがいをしたりする習慣があるともいわれています。
こうした使われ方からも、板藍根が日々の体調管理の一部として生活に溶け込んできたことがうかがえます。

板藍根が教えてくれる、冬の体調管理の考え方

冬の体調管理というと、つい「何か特別なことをしなければ」と考えてしまいがちですが、
実際には、日々の生活の延長線上にある工夫の積み重ねが大切です。

板藍根が長いあいだ選ばれてきた背景には、無理なく続けられること、暮らしの中に自然となじむことがありました。

完璧を目指すのではなく、 「自分の生活に合うものを、淡々と続ける」
—そんな考え方こそが、昔から受け継がれてきた知恵なのかもしれません。