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「その食欲、あなたのせいじゃない。」科学が教える“添加物と食欲”の関係とは?

第1章:食べても食べても、満たされないのはなぜ?
「食べたばかりなのに、また何か食べたくなる…」そんな経験、ありませんか?
それは、自分の意思が弱いからではなく、「食べ物の仕掛け」が関係しているかもしれません。
最近の研究では、添加物が食欲を刺激する可能性があることが注目されています。
特に、化学調味料(グルタミン酸ナトリウム/MSG)や人工甘味料(スクラロース、アスパルテームなど)は、脳に働きかけて「もっと食べたい」という気持ちを強めてしまう性質があります。
第2章:味覚が鈍くなると、食欲が止まらなくなる?

「味覚が鈍くなるのは年をとってから」というイメージがありますが、実は、若い世代でも味覚の感度が落ちているという研究があります。
なかでも注目されているのが、「うま味感度」の低下。
うま味感度が下がると、少しの出汁や旨みでは物足りず、どんどん濃い味を求めるようになります。
▶ どうしてうま味感度が下がるの?
原因のひとつが、日々の食習慣。
天然だしをあまり使わず、顆粒だしや濃い味の加工食品に慣れてしまうと、「うま味」に対する感覚が鈍くなっていくのです。
さらに、子どものころから素材の味にあまり触れてこなかった人ほど、強い味を基準として感じやすい傾向もあると言われています。
▶ 味覚の鈍化が食欲のコントロールを乱す
うま味を感じにくくなると、自然な味に満足できず、「もっと濃い味」「もっと刺激的な味」を求めてしまいます。
結果として、添加物の多い食品ばかりを選ぶようになり、自分では気づかないうちに「食べすぎのループ」に入ってしまうことも。
第3章:うま味の裏にある“脳の反応”

「美味しい!」と感じるとき、私たちの脳では何が起きているのでしょうか?
うま味を強調するMSG(グルタミン酸ナトリウム)は、食品のおいしさを引き立て、満足感を高める効果があるとされています。
▶ 快感に関わるホルモン、ドーパミン
動物実験では、MSGを摂取すると脳内の「報酬系」(特に側坐核)でドーパミン(快感ホルモン)が分泌されやすくなることが確認されています。
この作用により、一時的に美味しさの幸福感が強まり、「もっと食べたい」「止まらない」といった食欲の高まりにつながる可能性があります。
▶ 人への影響はまだ研究段階
ただし、人間に同じ反応がどこまで起こるかは、まだ研究の途中。個人差も大きく、すべての人に同じ影響が出るとは限りません。
MSGが「食べたい気持ち」を強めることがあるという視点を持っておくと、日々の食事の選び方にも役立つかもしれません。
第4章:食欲と向き合うには、何を選ぶかが大切

「気づけば食べすぎていた」「濃い味じゃないと満足できない」
そんな時こそ、見直したいのが「なにを選ぶか」という視点です。
▶ 無添加食品は「味覚を整える」選択肢
無添加の食事は、化学的に強化された味ではなく、食材そのものの味や栄養をしっかり感じられるシンプルな料理です。
続けていくうちに、繊細なうま味に気づく舌が戻ってきて、「自然な食欲」に従いやすい体へと変わっていきます。
▶ 添加物の多い食品は刺激が強すぎる
一方、添加物を多く使った食品は、味を濃く・強く演出するため、脳を強く刺激します。
すると、「もっと食べたい」「止められない」という欲求が生まれやすくなります。
無添加の食事は“体の声”を聞きやすく、添加物の多い食事は“脳の快感”を優先しがち。
▶「自然な食材」で食欲を整える
たとえば、食物繊維が豊富な海藻、良質なたんぱく質を含む大豆や魚など、素材そのものの力を活かした食事は、血糖値の乱高下を防ぎ、腹持ちもよく、余計な間食や食べすぎを防ぐ助けになります。
食欲は「正直」。だからこそ、選ぶものが大事

「つい食べ過ぎる」「甘いものがやめられない」それはあなたのせいではなく、食べ物の中にある「仕掛け」のせいかもしれません。
無理に我慢しなくても、無添加の食材やシンプルな味付けに切り替えることで、自然と体が落ち着いていく感覚を得られるかもしれません。
「なにを食べるか」が、あなたの食欲と体調を整えるカギ。今日から、その選択をほんの少し見直してみませんか?