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知らなきゃ損!「水溶性」「不溶性」に続く第三の食物繊維「発酵性食物繊維」とは?

「野菜は十分食べているのに、腸の調子がなんだか整わない…」
そんなふうに感じたことはありませんか?

もしかすると、それは“摂っているつもり”の落とし穴に気づいていないだけかもしれません。
実は、近年注目されている「第三の食物繊維」があるんです。

食物繊維の分類は、実は「3種類」だった?

これまで食物繊維は、

 ・水溶性食物繊維(水に溶けてゲル状になり、糖や脂質の吸収をゆるやかに)
 ・不溶性食物繊維(水分を吸って膨らみ、便のかさを増やしてスムーズに)

という2種類に分けられてきました。

ところが最近では、それに加えてもうひとつ、「発酵性食物繊維」という新しい分類が注目されています

発酵性食物繊維とは?

発酵性食物繊維は、腸まで届いたあと、腸内細菌のエサになって分解・発酵されるタイプの食物繊維です。

その過程で「酢酸」「酪酸」「プロピオン酸」といった短鎖脂肪酸(腸の健康に役立つ成分)がつくられ、腸内環境を整えるだけでなく、次のような働きが期待されています。

 ・善玉菌を増やして、腸内フローラのバランスを整える
 ・腸のバリア機能を高め、炎症を抑える
 ・免疫力や代謝、自律神経にもよい影響をもたらす可能性がある

ここで知っておきたいのが、これまでの食物繊維との違いです。
「水溶性」「不溶性」は「水に溶けるかどうか」「便通にどう働くか」という物理的な性質の分類。
一方で「発酵性食物繊維」は、腸内細菌によって発酵されやすいかどうか=機能的な視点からの分類です。

つまり、「腸の中でどう働くか」に注目した、より実践的な考え方なのです。

発酵性食物繊維を含む代表的な食材

「発酵性」と聞くと、「納豆やヨーグルトなどの発酵食品のこと?」と思うかもしれません。
でも、ここでいう「発酵性」は、腸内で発酵される=腸内細菌のエサになるという意味。

つまり、腸の中で発酵しやすい食物繊維ということなんです。
そして実は、この食物繊維は意外と身近な食材にもたくさん含まれています。

食材主な発酵性食物繊維
菊芋イヌリン
ごぼうイヌリン、フラクトオリゴ糖
にんじんペクチン
バナナレジスタントスターチ
昆布・わかめなどの海藻類アルギン酸、フコダイン
大豆・ひよこ豆などの豆類ガラクトオリゴ糖、レジスタントスターチ
玄米・雑穀類レジスタントスターチ、アラビノキシラン


特に菊芋や昆布は、昔ながらの食材として日本の食卓にもなじみが深く、毎日のごはんに自然に取り入れやすい優秀な食材です。
発酵性食物繊維がたっぷり含まれているので、腸活を意識している方には特におすすめです。

種類を知ると、摂り方が変わる

これからの食物繊維習慣は、「ただ摂る」から「どう摂るか」へ。
「水溶性」「不溶性」に加えて「発酵性」という視点を持つことで、腸だけでなく、体も心も整える栄養素として活用できるようになります。

次回は、そんな発酵性食物繊維を 「何と一緒に・いつ食べるとより効果的か?」 にフォーカス。腸がよろこぶ食べ合わせやタイミングについて、さらに深掘りしていきます!

次回記事はこちら