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いま注目の栄養素「食物繊維」をまるっと解説ーなぜ今、世界が「食物繊維」を求めているの?

「食物繊維は体にいい」
これは、誰もが一度は聞いたことのあるフレーズ。
でも実は、いま世界中で“本気で”注目されている栄養素だということ、ご存じですか?

WHOも注目!世界で見直される「食物繊維のチカラ」

世界保健機関(WHO)によると「一日25g以上の食物繊維摂取が、死亡リスクや生活習慣病の発症リスクを下げる」とされています。

食物繊維はかつて“腸によい”という程度のイメージでしたが、
今やその効果は、肥満・糖尿病・心疾患・がんの予防にまで広く関連するとされ、
世界的に「重要な予防医学的栄養素」として再評価されています。

食物繊維ってどんな栄養素?

食物繊維は、人の消化酵素では分解されない成分。
大きく分けて以下の2種類があります。

1. 水溶性食物繊維

・わかめ、昆布、こんにゃく、果物などに多く含まれる
・腸内で水に溶けてゲル状になり、糖や脂質の吸収を穏やかにする
・善玉菌のエサになり、腸内環境を整える

2. 不溶性食物繊維

・野菜、豆類、穀物の皮などに多く含まれる
・水を吸って膨らみ、腸を刺激して排便を促す
・有害物質を吸着して体外に排出する働きも


 なぜ今、食物繊維が「不足している」?

現代の食生活は、加工食品・外食・白いごはん・パンなどやわらかく・精製された食品が中心になりがち。 その結果、食物繊維の摂取量は、年々減少傾向にあります。

ちなみに、2005年から5年ごとに改定されてきた「食事摂取基準」。 新たに公表された「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、 食物繊維の1日の推奨摂取量が、男女ともに25g以上へと引き上げられました。

これは、腸内環境の改善だけでなく、生活習慣病予防やメンタル面への影響など、食物繊維が果たす役割がより広く認識されてきたことの現れとも言えます。

ところが、令和4年「国民健康・栄養調査」によると、実際の平均摂取量は男性で19.1g、女性で17.2gにとどまっており、 目標の「一日25g以上」にはまだ届いていないのが現状です。

食物繊維を「しっかり摂る」と、何が変わる?

・毎日のお通じが整う
・血糖値の急上昇を抑えることで、糖尿病リスクの軽減に
・腸内の善玉菌が増え、免疫力や肌の調子にも好影響
・食後の満足感が続き、無理せず食べすぎ防止に
・長期的には、生活習慣病やメンタル不調の予防にもつながると言われています


いま、改めて「食物繊維」が必要な理由

食物繊維は、毎日の健康を支えるだけでなく、
未来の自分のためにも取り入れたい、“いちばん身近な予防栄養”

次回は、そんな「大事なのに足りていない!」食物繊維について、
実は摂ってるつもりで足りていない人が多い理由”を深掘りします。

次回記事はこちら